徹底的なクオリティの向上に向けて
「『安心と安全』、そして『感動』をも提供したい」。これは山口県防府市で創業以来数十年間、地域を牽引してきた防府車輌のスローガンです。 広大な敷地の中、地域No.1といって間違いないほど充実した設備、加えてスタッフの技術・知識面で優秀さも周辺の業界関係者には良く知られたところです。 月間の処理台数が約400台という数字が同社に寄せられる信頼度の高さを物語っているでしょう。 そうした着実で真摯な経営方針が、今年からまた新しい取り組みを始めさせました。低溶剤型塗料への全面的な転換です。 「元請け先であるメーカーのラインが全面的に切り替わったのを良いタイミングと捉えてチャレンジしました。 仕上がりは抜群ですし、作業効果にも影響はなく、乾燥時のコストも大幅に削減できました。 何より、従業員の健康への負荷をぐっと減らせたのがいちばんの収穫です」と、現場を預かる大谷直樹営業統括部部長。 人と地球に優しい存在を目指し、全社一丸となって取り組んでいます。
人材の育成こそ、次なるステップ
一般整備や車検、鈑金塗装だけでなく特殊車両の架装など、車輌に関するプロフェッショナル集団である防府車輌のすばらしさは、決して現状で満足せずにさらに上、もう一歩前へと、向上・前進する努力に表れています。 いつ誰に見られても気持ち良いように整頓・清掃された工場、気持ち良い挨拶を交わすスタッフの方々、そこにはボディリペア工場としての理想的な姿がありました。 また個々のスタッフのモチベーションの高さも特長のひとつ。技術的なスキルだけでなく、社会人としても高いレベルであり続けるよう研修会などにも積極的に参加しています。 そうした姿勢が評価され持ち込まれたのが昭和43年式マツダ・コスモスポーツのレストア。日本の産業遺産と言っても過言ではない貴重な車輌の再生です。 錆びたボディのパーツを新しく製作するところから始まり、エンジンなどの部品の入れ替えなど、手間も時間もそして根気もふんだんに費やして発売当初同様の輝く姿を再生させました。 「当社がこれまで培ってきた車輌に関する技術や知識を総動員してかかった仕事です。ノウハウだけでなく車を愛する心も若い世代に伝えていきたいですね」と常務取締役の寺尾栄氏。 伝統と革新を繰り返しながら、これからも地域経済とモータリゼーション文化を牽引し続けていきます。